当たり前すぎる商売のヒント:ザ・ニオイ

僕は店を開けたばかりのカフェが好きなんだ。店の中の空気がまだキレイで、冷たくて、何もかもがピカピカに光っていて、マスターが今日の最初の一杯をふって、キレイなマットの上にそっと置き、折り畳んだ小さなナプキンを添える。それをゆっくり味わう。静かなカフェでの最初の静かな一杯。こんなすばらしい一杯はないぜ。でも、これってカレーじゃん。はい、この洗練された文章を読んでレイモンド・チャンドラーの名作『長いお別れ』のパクリだと分かったそんなあなたが大好きです。大坂なおみいや、ちなみに、原文はカフェではなくバー、マスターではなくバーテンだ。ここ最近はそこらのFCチェーンでも完全禁煙化が進み、煙害も何気に少なくなってはきている。いいことだ。ミスター嫌煙家のこの僕が高く評価しよう。しかし、この僕の繊細な気分を害するものは煙だけとは限らない。それは場違いなニオイ。誤解しないでほしい。決して君たちの1センチ5ミリ以上もある厚塗りのことを言っているのではない。そんなものはとっくの昔にあきらめている。そんなことより上記のようにカフェでカレーは愚の骨頂。珈琲専門店の看板を掲げているのに食べログのレビューで「ここのカレーが絶品」とか読むと辟易する。うんざりっちゅう意味やがな。珈琲の命は香りだよ。「ですよね、うちでは考えられませんね」と他人事のように吐き捨てる和菓子屋の店主、お前もだ。まかない料理でスタッフと真っ昼間から麻婆豆腐を食うな。店舗全体に赤っぽい空気が漂うんだよ。そして今日の僕はと言えば、探すのをやめたら明治の「マンゴーアイスパフェ」と遭遇しちまった。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする