僕とケイコの乾いた27分間 by She’s Rain風

平成最後の確定申告をサッサと済ませた僕は、どの足?この足?千鳥足?その足で岐阜駅構内にあるドトールコーヒーを訪れた。正統派スターバッカーの弘道からすれば邪道だね。これを分かりやすく例えれば、時間を持て余した京都人が安い気晴らしに滋賀県へ冷やかしに行くような感じだろうか。「ふざけるな!今日にでも琵琶湖の水を止めるぞ」「大変どすなぁ。せえぜえ、おきばりやすぅ」。本気でスタバが嫌いになりそうだ。温厚なこの僕でもさすがに腹が立ってきた。ま、気を取り直して「青森県産りんごのシブースト」を3個のマシュマロが入った「ジンジャーほうじ茶ラテ」と一緒に舌先で愛撫したものの残念だった。ほら、ご覧。アンニュイな空間に寂し気な後ろ姿はケイコだよ。

こういうシチュエーションで登場する女性の名前はカタカナでケイコとしておけばまず間違いない。その気になって探せば『日本書紀』の89ページの前から5行目あたりにそう書いてある。だから、その気になりなよ。もっと本気を出しなよ。僕が想像するに、中上健次っぽい短編集でも読んでいたケイコは僕が食べ終わる頃には9センチほど背が伸びていた。その12分後、おもむろに席を立ったケイコはお笑い芸人の光浦靖子に激似だった。まあまあ、これはあれでそれなりにいい一日だった。

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